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Luo, G.; 洲 亘; 西 正孝
Journal of Nuclear Materials, 347(1-2), p.111 - 117, 2005/12
被引用回数:85 パーセンタイル:98.14(Materials Science, Multidisciplinary)鏡面仕上げした焼結材タングステン試料片にITERダイバータ周辺プラズマを模擬する重水素プラズマを照射し、そのブリスタリング挙動を調べた。今回行った照射の条件は、フラックス:110D/m/s,エネルギー:798eV/D,フルエンス:310610D/m,照射温度:室温であるが、いずれのエネルギーの照射においても、ブリスタリングの発生がSEM観察により確認された。また、ブリスタリング発生のフルエンス閾値が入射エネルギーの減少とともに増加すること、特に20eV/D以下の入射エネルギーの場合には、この閾値の増加が著しいことを見いだした。本現象は、試料表面に酸化皮膜が存在し、重水素の外部への再放出と内部への侵入に影響を及ぼしていると考えることによって説明できる。さらに、ブリスタの寸法と数はフルエンスの増加とともに初期にはいずれも増加するが、直径が2m程度に逹すると成長が止まり、数のみが増加していく結果を得た。本結果は、ブリスタが2m程度に成長すると亀裂が発生して内部のガスが放出されるため、と考えられる。
佐々木 政義*; 森本 泰臣*; 木村 宏美*; 高橋 幸司; 坂本 慶司; 今井 剛; 奥野 健二*
Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part1), p.899 - 903, 2004/08
核融合炉用ミリ波帯高周波加熱システムのトーラス窓(高周波窓)の窓材として、CVDダイアモンドは標準となっている。トーラス窓は、トリチウム障壁としての役割も担うことから、トリチウムやヘリウム,放射性ダスト環境下にあり、したがって、ダイアモンドの化学構造に対する水素同位体等の影響を解明することは重要である。本研究では、窓と同一グレードのCVDダイアモンド試料(=10.0mm, t=0.21mm)を、アルゴンイオンビームスパッタリング(E=1keV)による酸素等の不純物除去の後に、重水素及びヘリウムイオンを照射した。照射エネルギーはそれぞれ0.25keV, 0.45keVである。照射サンプルをX線光電子分光(XPS)測定によって調べたところ、C1ピークが低エネルギー側にシフトしていることが観測された。この結果は、ダイアモンドがC-D結合によりアモルファス化したことを示唆している。
杉江 達夫; 河西 敏; 谷口 正樹; 永津 雅章*; 西谷 健夫
Journal of Nuclear Materials, 329-333(2), p.1481 - 1485, 2004/08
被引用回数:30 パーセンタイル:85.88(Materials Science, Multidisciplinary)ITERのダイバータ領域に生成されるプラズマの温度は数十eV程度であり比較的温度が低い。そのダイバータに近接して、計測用ミラーが設置される。低エネルギー粒子の衝突により、反射率などの性能がどの程度劣化するか調べる必要がある。ここでは、SLEIS(Super Low Energy Ion Source with High Ion Flux)装置を使いモリブデンとタングステンミラーに対してエネルギー67eVから80eVの重水素イオンで照射し、反射率等の変化を調べた。焼結法で生成した場合に生じる表面の小さな穴を電子ビームで表面を溶融することにより消滅させたミラーは、照射前はその反射率は焼結のみで生成したものよりも高かったが、照射量に対して反射率が急速に低下した。ブリスタリングによるものと考えられる。それに対して、焼結のみで作ったモリブデン及びタングステンミラーは照射量に対する反射率の低下は少なく、照射量が1.310mのところで10%程度の低下であった。講演では、これらのミラーのITERへの適用の可能性について述べる。また、ダイバータ板等のエロージョンの結果生ずる粒子がミラーへ付着する問題と、その防止対策についても議論する。
五十嵐 慎一; 武藤 俊介*; 田辺 哲朗*; 相原 純; 北條 喜一
Surface & Coatings Technology, 158-159, p.421 - 425, 2002/09
低角度入射電子顕微鏡法を用いて、シリコンブリスタリングのその場観察を行った。重水素照射により形成されるブリスターの大きさ,密度は、電子線照射領域内では領域外より明らかに小さいことがわかった。これは高エネルギー電子線による電子励起により、シリコン不飽和結合の重水素による終端化が抑制されたためである。また、フラックスが高いと、ブリスターが形成されるより前に、フレーキングが起きることも明らかにした。さらに、重水素照射では、注入重水素の最大飛程よりさらに浅いところで、重水素終端された欠陥が形成され、そこで劈開が起こり、ブリスターとなることを明らかにした。
五藤 博
JAERI-M 7154, 15 Pages, 1977/07
厚い重水素メタルターゲットをdイオンで照射して得られる中性子について、その放出対称軸に対して直交するように置かれた核分裂計数管がどのようなエネルギー分布の中性子を受けるかを求める計算方法が導かれている。計算方式はモンテカルロ法による。フォートラン・プログラムが含まれている。